学院コレクション

スコティッシュジュエリー

スコットランド

19世紀の中頃(ヴィクトリア時代中期)、イギリスで旅行ブームが起きます。
ヴィクトリア女王がスコットランドに御用邸を購入したことから、スコットランドが国内で最も人気のあるリゾート地として注目されました。
このスコットランド・ブームに乗って、旅行者が記念のお土産としてイギリスやフランスに持ち帰り、大流行したのがスコティッシュ・ジュエリーです。
スコティッシュ・ジュエリーはもともとスコットランドの伝統的な毛織物であるタータンチェックに合わせて作られた装身具で、赤・緑・黄・黒などの格子模様の配色には相通じるところがあります。
その配色に用いられたのがスコットランドやイングランドで産出するメノウや色石でした。赤はレッドジャスパーやカーネリアン、黒は花崗岩、緑はブラッドストーンやモスアゲート、マラカイトで表現しました。これらはたいていシルバーの台座に合わせてカットされ、正確にセットされました。その他アメシストやシトリンといった水晶やペーストと呼ばれるガラスなどが使われました。

メールマガジン第35号(2005.12.10配信)より

 




 
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