学院コレクション

蒔絵木櫛

素材  
時代  
寸法  
備考  
分類項目  

木目のある木地に、中心からずらして橘の絵柄を配した小粋な櫛です。
実の部分はふくらみをもたせた銀で作り、枝葉は金蒔絵で描いてあります。裏側も同じデザインになっています。

初夏に芳香のある白色の五弁花を開く橘(みかんの原種)は、雪害に強く、よく育つことから、人徳があり奥ゆかしい人にたとえられることもあります。

この橘の木地蒔絵櫛はかなり流行したらしく、橋本澄子編『結髪と髪飾り』(日本の美術No23)や吉川観方著『日本の女装』にも同じ櫛が載っています。

時代は古く、江戸時代中期末から後期初めの頃のものです。
幅12.7cm、高7cm(厚みは6mm)と大振りです。

メールマガジン第31号(2005.8.11配信)より




 
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